技能実習とは

技能実習とは「外国人技能実習制度」を利用して外国人材が日本に在留、実習を受ける場合に必要な在留資格のことで、令和2年末時点で法務省の統計によると、技能実習の在留資格を取得して日本に在留している外国人の数は、永住者に次いで2番目に多いです。

1993年に技能実習制度がはじまって以降、2010年に入管法の改正で技能実習生のための在留資格である「技能実習」が誕生し、2016年には技能実習生を保護するための技能実習法が制定されるなど、受け入れ体制の見直しによる改善は続いています。それに伴い受け入れ人数はコロナ後も増加し、功績をあげています。

目的と理念

技能実習制度は、日本が先進国としての役割を担い、開発途上国等から受け入れた技能実習生に日本の技術や知識を転移し、母国の経済発展のために活躍できる人材を育成するために設けられている制度です。

海外の子会社や監理団体を通じて開発途上国等から若くて優秀な人材を技能実習生として受け入れ、現場で職業訓練をおこなうことで、相手国への技能移転を図る「国際貢献」が目的のため、単なる人材確保や低賃金での雇用を目的としてこの制度を利用することは禁じられています。

「特定技能」「インターンシップ」「就労VISA」の3つの制度とは異なり、送り出し国は開発途上国等の制限があります。また、在留期間は最長5年と限られており、配偶者や子供など家族の同伴も認められていません。

受け入れの多い国

技能実習の送り出し国は、ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国、インドネシア、タイ、ミャンマー、インド、ラオス、モンゴル、バングラデシュ、スリランカ、ブータン、ウズベキスタン、パキスタンです。

ベトナムと中国からの受け入れが最も多く、ベトナムが全体の38.6%、中国が全体の35.4%を占めています。続いて、フィリピン9.9%、インドネシア8.2%、タイ3.2%、その他4.7%となっています。

技能実習生受け入れの流れ

実際に技能実習制度を利用して実習生となる外国人材を雇用するには、どのような流れで受け入れることができるのでしょうか。

外国人材の受け入れ方式には、日本の企業が開発途上国から外国人を技能実習生として雇用する受け入れるには、監理団体に依頼する方法と企業が単独で行う方法があります。

それぞれの違いや、受け入れを行うにあたっての流れについてご説明します。

技能実習生受け入れ方式

受け入れの流れについて読んでいただく前に、技能実習生を受け入れるためには、大きく分けて「監理団体型」と「企業単独型」の2つの方式があるということを知っておきましょう。以下でそれぞれの特徴についてご説明します。

監理団体型

「監理団体型」とは、日本の企業が監理団体を通じて技能実習生を受け入れる方法です。

監理団体型を利用することによって、技能実習生の指導や支援、外国人技能実習機構への必要な手続きや申請といった様々なサポートを受けられるという大きなメリットがあります。

外国人の技能実習生を受け入れるには、やはり企業側にも多くの準備が求められ、それに伴って時間や労力も必要となるため、このような企業側の負担や不安をなくすためにも、2020年末時点で98%以上の企業が「監理団体型」を利用した技能実習生の受け入れを採用しています。

また、企業との仲介役として受け入れや身の回りのサポートを専門として行ってくれる監理団体を利用することは、海外からやってくる実習生にとっても大きな精神的支えとなるでしょう。

企業単独型

「企業単独型」とは、日本の受け入れ企業が現地の子会社や取引先の企業と直接やりとりをして現地職員を技能実習生として受け入れる受け入れ方式です。

企業単独型で受け入れるには、技能実習生となる予定の外国人に以下どれかの条件が求められます。

・送り出し国の現地法人、合弁会社の常勤職員であること

・引き続き1年以上もしくは過去1年の間に10億円を超える取引実績のある取引先の常勤職員であること

・送り出し国の公務員等であること

企業単独型ではこれらのような条件が求められることに加え、雇用に至るまでの選考や面接、地方入国管理局や外国人技能実習機構への各種申請なども全て単独で行わなければなりません。

技能実習生の受け入れ人数には規定があり、常勤職員の5%また優良企業であれば常勤職員の10%など、その他にも条件によって人数が定められています。

したがって、まとまった人数の技能実習生の受け入れが可能自社内にしっかりとした受け入れ体制が整っている、いわば大企業がこの単独型を利用するケースがほとんどです。

技能実習生の受け入れの流れ

「監理団体型」での技能実習生受け入れは以下のような流れで行います。

①送り出し機関による現地での事前選考

②現地面接、マッチング

③送り出し機関による現地での講習(日本語能力試験など)

④技能実習計画の認定・在留資格認定証明書交付申請

〜ここまでが送り出し国でのフローです〜

⑤技能実習生の日本入国

⑥監理団体による1ヶ月の講習

⑦受け入れ企業での実習(雇用)開始

この時点での在留資格は技能実習のなかでも「技能実習1号」というもので、在留期間は最長1年です。

1年目の実習終了後に行われる試験に合格すれば、在留資格を更新が可能です。

在留資格と在留期間

1年間の企業での実習が終わると技能実習生は学科試験・実技試験を受けます。この試験に合格すると「技能実習2号」という在留資格に切り替え可能となり、最長2年の技能実習の継続が認められます。

技能実習2号の在留資格を受けて、3年目の技能実習終了時には実技試験が実施されます。この実技試験に合格すると、技能実習生は「技能実習3号」という在留資格に切り替え可能となり、さらに最長2年の技能実習の継続が認めらるので、合計5年の実習が可能です。

技能実習3号での5年目の技能実習終了時にも実技試験が設けられています。

したがって、技能実習制度では最長5年間の受け入れが可能です。

また、3年目と5年目の終了時に行われる実技試験に合格すると「特定技能」という在留資格に切り替えての雇用も可能です。「特定技能」については別の記事で紹介しているので、「特定技能とは」を参照してください。

受け入れ企業に求められる業務、条件

受け入れ企業に求められる条件は主に給与面での労働条件です。

外国人や実習生だからといって、低い給料での雇用は認められていないので、受け入れ企業は技能実習生に対して都道府県の定める最低時給以上の給料を支払わなければなりません。

また、受け入れにあたって技能実習計画の作成が求められます。

外国人に求められる資格、条件

技能実習生となる予定の外国人は下記の資格、条件が求められます。

・日本語能力試験N5以上。ただし、介護はN4以上。

・法定の事前研修を修了していること。

申請の流れ

実際に企業で技能実習生の受け入れを行う際には「受け入れ前」と「受け入れ後」に行わなければならない申請がいくつかあります。

受け入れ前

受け入れ前に企業が行わなければならない申請は技能実習計画」の認定申請です。

技能実習計画は監理団体からの指導のもと作成し、外国人技能実習機構に提出します。

提出された技能実習計画は外国人技能実習機構で技能実習法に基づいて審査が行われるので、定められた様式に沿って必要事項を記載し、その内容を証明・確認するための書類や資料などの添付が必要です。

技能実習計画の認定可否通知が届き無事許可が降りれば「在留資格認定証明書の交付申請」と「在留資格認定証明書の交付」が必要となります。

監理団体型による受け入れであれば、こちらの申請作業は監理団体が行ってくれます。

受け入れ後

技能実習生を受け入れた後に受け入れ企業が行う申請は以下3つです。

実習実施者届出書

実習実施者届出書は、はじめて技能実習生を受け入れる企業のみ必要な申請です。

すでに、受け入れ・実習の実績があり実習実施者の届出を出している場合は必要ありません。

実施状況報告書

実施状況報告書は、実習の実施体制や労働条件を報告するために年に1度の提出が必要な報告書です。

技能実習計画軽微変更届出書

技能実習計画軽微変更届出書は、提出した技能実習計画に実習内容、目標変更、監理団体の変更などを除いた軽微な変更が生じた場合に1ヶ月以内に提出します。

その他「監査報告書」や「事業報告書」、場合によっては「技能実習実施困難時届出書」が必要となりますが、こちらも受け入れ前に必要な申請と同様、監理団体型による受け入れであれば監理団体が行ってくれます。

技能実習制度を利用して外国人人材の雇用を検討中の企業や、技能実習について分からないことがあるご担当者の方は是非、株式会社コネクトインターナショナルまでお問い合わせください。