ベトナムの外国人材雇用について

2021年10月21日

東南アジアのベトナムからは、日本での就業を希望する若者たちが数多く訪れており、外国人材としてさまざまな業種や業態の企業で活躍しています。

同じアジアの国であることから日本の生活習慣になじみやすく、また日本語の学習にも意欲的な人材が多いことから、外国人材受け入れの希望国としてベトナムを指定される事業者が増加傾向にあります。

まだ外国人材の雇用をされていない企業の方や、他の国の人材をすでに雇用されているもののベトナム人の雇用経験が無い企業の方のために、ベトナムの人々の外国人材としての特徴や、メリット・デメリットをまとめて解説します。

ベトナムはどんな国?

ベトナムの正式名称は「ベトナム社会主義共和国」で、東南アジアでは珍しく政治的には社会主義を標榜している国です。ベトナム戦争を経て、現在の国家体制になっています。

稲作をはじめとした農業が盛んな国であるという印象をお持ちの方が多いですが、近年では経済が急激に発展したことによって、産業構造としては鉱工業や建設業、サービス業の占める割合が7割を超えています。

このような経済環境のなか、ベトナムの多くの若者たちは経済的な豊かさを目指して、新しい知識や技術の習得に積極的な人材が数多くいます。

ベトナム人の在留資格

ベトナムは、技能実習および特定技能による在留資格が得られる送り出し国のひとつとなっています。

このため、国際貢献として技術を学びたいベトナム人を技能実習として受け入れたり、人材不足の解消のためにベトナム人を特定技能によって雇用することが可能です。

技能実習から特定技能へと、長期間にわたって同じ職場で受け入れることが可能ですので、長期的な視点でのベトナム人の雇用が期待できます。

ベトナム人の特徴

すでにベトナム人を雇用されている事業者の方から聞かれる声としては、ベトナム人は手先が器用であることが第一に挙げられます。また、温厚で黙々と仕事をこなす「仕事人」として評価されるケースが多く見受けられます。

外国人材を雇用される企業の方がまず最初に気にされるのが、職場の雰囲気を悪くしたり、揉め事などのトラブルが発生する可能性についてですが、ベトナムの人々については特に気にされる必要はないでしょう。

職場の空気を悪くするような行いは避け、調和を大切にするという日本人の考え方は、ベトナムの人々と意識を共有することができますので、安心して既存の職場に人材を採用していただくことができます。

ベトナムの日本語教育

ベトナムでは2007年以降、学生たちが選択可能な第一外国語のひとつとして日本語が正式に採用されるなど、日本語を学ぶことがとても身近になっています。

同じ社会主義国である中国での就職を希望して中国語を学習する生徒たちも多いですが、アジアを代表する経済大国として日本で働くことを目標として日本語を学んでいる学生たちも数多くいます。

ベトナム語は、英語や中国語と同じく、いわゆるSVOC構文であるため日本語とは語順が異なるため、ベトナム人にとって日本語の学習難易度は決して低くありませんが、それでも意欲的に日本語を学んだ人たちが日本での就職を希望しています。

ベトナム国内の日本企業

ベトナム人にとって日本を身近に感じられる存在が、ベトナム国内に進出している日本企業です。

現在、ベトナムに進出している日系企業の総数は2000社ほどで、二大都市であるホーチミンとハノイを中心としてベトナム全土に工場や輸送拠点などを設けています。

また、これに伴ってベトナムに駐在する日本人の数も多く、外務省が把握している在留邦人は2万人を超えています。

外国人材としてベトナム人を受け入れる企業のなかには、将来的にベトナムへの海外進出を計画されており、拠点を設置する際に中心的な役割を担う人材を育成するために、まずは日本国内での雇用を検討されるケースもあります。

ベトナム人材の雇用のメリット

ベトナム人材を雇用することの最大のメリットは、やはり勤勉で労働意欲の高い人材を確保できることにあります。少子高齢化によって日本人の求人だけでは十分な人材が確保できないとお困りの企業にとって、ベトナム人は救世主的な存在となっています。

また、日本で生活をしているベトナム人の数は年々増加傾向にあるため、ベトナム人同士の交流によって日本での生活基盤を整えていきますので、生活全般についてすべての面倒を見なければならないということがありません。

日本での仕事や生活を経験することが、ベトナムの人々にとっては生涯にわたる財産となり、将来的なライフプランを築く上での重要な経歴となりますので、高い意識で仕事に取り組んでくれることがベトナム人材の雇用の大きなメリットだと言えるでしょう。

ベトナム人材の雇用のデメリット

異なる文化の人々を受け入れることによって、職場内でのルール作りなどの手間が生じてしまうことは、ベトナム人材に限らず外国人材を雇用する上での最大のデメリットであると言えます。

また、多くのスタッフが働く職場であれば、外国人に対してあまり好印象を持たれていない方も数名は含まれており、就業から1か月程度の間には不平や不満などが出てくる可能性もあります。

ベトナム人の生活スタイルとして有名なのが「靴や靴下が嫌い」というものがあり、工場内などの現場ではルールを守って着用しているものの、その他の場所では裸足でいることを好むために不快に感じるとの意見が出ることなどがあります。

ただし、たとえ日本人同士であっても複数の人々が同じ空間で働くことで、生活習慣や性格の違いから問題が生じるケースは多々ありますので、決して大きなデメリットであるとは言い難いかもしれません。

ベトナム人に向いている企業や職種

これまでに解説した通り、ベトナム人は温厚かつ器用な人材であることから、さまざまな業種や業態の企業で日本人のスタッフと混ざりながら活躍しています。

このため基本的には業種や業態を選ばずに幅広く採用していただけるのが特徴ですが、やはり大量採用をされている製造業や農業での採用の事例が多くなっており、弊社へのお問い合わせ件数も多いです。

また最近では、配達アプリを使用して飲食店のデリバリー業務でベトナム人の活躍が目立っており、気性が穏やかでトラブルが少ないという特徴が活かされています。