タイの外国人材雇用について

タイは女性の一人旅でも人気の高い東南アジアの国で、日本での就業を目指して訪れた数多くのタイの若者たちが、外国人材としてさまざまな業種や業態の企業で活躍しています。

同じアジアの国であることから日本の生活習慣になじみやすく、また日本語の学習にも意欲的な人材が多いこともあり、外国人材受け入れの希望国としてタイを指定される事業者は5番目に多いです。

まだ外国人材の雇用をされていない企業の方や、他の国の人材をすでに雇用されているもののタイ人の雇用経験が無い企業の方のために、タイの人々の外国人材としての特徴や、メリット・デメリットをまとめて解説します。

タイはどんな国?

カンボジア、ミャンマー、ラオス、マレーシアと国境を接するインドシナ半島に位置するタイは、日本の約1.4倍の国土を持ち、年間を通して日本の真夏のように蒸し暑く亜熱帯気候に属する国です。

国民の約95%が敬虔な仏教徒であるタイには、神秘的な伝統の寺院が数多く存在し、観光地として日本のみならず世界中から高い人気を誇っています。

また、東南アジアで唯一植民地として支配を受けておらず、700年以上におよぶ王朝の歴史を持ちます。

発展途上国のイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、1988年から2018年までの間にタイの貧困率は50%以上も減少し、現在の貧困率は10%を下回っています。

中進国の位置にあるタイは、2036年までに先進国に仲間入りすることが目標として掲げられている活気に溢れる国です。

タイ人の在留資格

タイは、技能実習および特定技能の送り出し国のひとつとなっており、それによって在留資格を得ることが出来ます。

このため、国際貢献として知識や技術を習得したいタイ人を技能実習として受け入れたり、人材不足の解消を図るためにタイ人を特定技能によって雇用することができます。

技能実習から特定技能へと、長期間にわたって同じ職場で受け入れることが可能ですので、長期的な視点でのタイ人の雇用が期待できます。

タイ人の特徴

タイは「ほほ笑みの国」と呼ばれているように、笑顔を絶やさず楽観的な性格の人が多いです。また、相手に対して怒らないようにという小さい頃からの教えがあり、寛容で穏やかな人が多いのも特徴です。

沖縄の「なんくるないさ」のように「大丈夫、問題ない」という意味の「マイ・ペンライ」が口癖で、ものごとを難しく考えず楽しく生きようというマイ・ペンライ精神が根付いています。

しかし、日本で言うビジネススマイルという概念はなく、無駄に愛想を振りまいたり話しかけることは少ないようで、裏表のない性格と考えられるかもしれません。

また、人間関係をとても重視し、職場においても良好な人間関係が築けているかどうかは仕事の出来を大きく左右します。

日本へ好意的な気持ちを抱く人は多く、タイの人々の日本に対する信頼度はとても高いです。

タイの日本語教育

タイでの日本語教育はとても盛んで、世界で5番目に日本語学習者が多いです。

特定技能制度による受け入れがタイより人数の多いベトナムが6位、フィリピンが9位であることを加味すると、日本語や日本文化に対する関心の高さが伺えます。

急速な経済成長の真っ只中であるタイでは、更なる国の発展や給料の高い日本での就職を目指す若い人材が、意欲的に日本語学習に取り組んでいます。

タイ国内の日本企業

タイは「アジアのデロイト」とも言われており、さまざまな業種や分野で数多くの日本企業が進出しています。その数は中国に次いで多く、日本企業のグローバル化においてタイでの事業展開はとても重要だと言えるでしょう。首都のバンコクには高層ビルも立ち並び、タイには7万人以上の在留邦人がいます。

タイ人を受け入れる企業のなかには、将来のタイへの海外進出を見据えて、拠点を設置する際に中心的な役割を担う人材を育成するために、まずは日本国内での雇用を検討されるケースもあります。

タイ人材の雇用のメリット

タイ人材を雇用することの最大のメリットは、素直で仕事熱心な人材を確保できることにあります。少子高齢化によって日本人の求人だけでは十分な人材が確保できないとお困りの企業にとって、タイ人は重要な人材資源となりつつあります。

タイに在留している邦人数や日本企業の数は他の東南アジア諸国と比較して圧倒的に多く、日本人や日本の文化に対する理解もある程度備わっているため、日本の環境にもすぐに慣れてくれるでしょう。

また、タイでは人間関係がすべてだと言うくらい、人との関係をとても大切にします。そのため、同僚とも上手くコミュニケーションを取り、職場の雰囲気を壊したりトラブルを起こすといった心配も少ないようです。

良好な関係を築くことができれば、仕事の能率が良くなり企業としての生産率アップという実績にも繋がります。

タイ人材の雇用のデメリット

タイ人を雇用するデメリットとして考えられるのは、時間や約束にルーズだという点が挙げられます。

タイではバスや電車などの公共交通機関が時間通りに到着しないということも日常茶飯事で、時間余裕を持った行動、時間厳守といった習慣がありません。結婚式でも日本のように挙式や披露宴の時間が決まったタイムテーブルもないようです。

そのため、大切な予定などがある際には念押しして伝える必要があります。また、入社前や入社後すぐに時間に対する概念をしっかり話し合い、考えを一致させておくと良いでしょう。

異なる文化の人々を受け入れることによって、職場内でのルール作りなどの手間が生じてしまいます。しかし、日本人同士であっても複数の人々が同じ空間で働くことで、生活習慣や性格の違いから問題が生じるケースは多々ありますので、決して大きなデメリットであるとは言い難いかもしれません。

タイ人に向いている企業や職種

タイ人は礼儀正しく真面目なので、すでにタイ人を雇用している企業からの評価はとても高く、どの業種や業態の企業でも日本人スタッフと混ざって活躍しています。

このため、基本的には業種や業態を選ばず幅広く採用していただけるのですが、寛容で真面目な性格なので介護や宿泊、外食業など人と接する職業でその特徴を活かしてくれるでしょう。