フィリピンの外国人材雇用について

フィリピンは東南アジアに位置する島国で、日本での就業を希望する若者たちが数多く訪れており、さまざまな業種や業態の企業で外国人材として活躍しています。

フィリピンは、ベトナム、中国に次いで技能実習の送り出し国としては3番目に多く、海外への出稼ぎ文化が根強いため、人々の日本での就労に対する意欲も高いです。そのため、外国人材受け入れの希望国として、同じアジアの島国であるフィリピンを指定される事業者が増加しています。

まだ外国人材の雇用をしたことのない企業の方や、他の国の人材は雇用されたことがあるもののフィリピン人の雇用経験が無い企業の方のために、フィリピンの人々の性格、特徴の傾向や、メリット・デメリットをまとめて解説します。

フィリピンはどんな国?

フィリピンは日本と同じく島国で約7500以上もの島々からなり、東南アジアに位置しています。島の数はインドネシアに次いで世界で2番目に多いです。世界で2番目と聞くと驚く人もいるかと思いますが、実は日本も島の多さはフィリピンに次ぐ世界3番目の国で、約6800の島を有しています。

国の面積は日本の約8割ほどでASEAN10ヵ国の中では6番目ですが、人口は1億人を超えており、その過半数が20代以下の若い人材に溢れた国です。また、人口は増加傾向で近い将来日本の人口を抜くと予測されています。

過去に400年以上スペインやアメリカの植民地であったことから混血の人が多く、国民の83%がカトリック、10%がキリストとASEANで唯一のキリスト教国家です。

産業構造としては、全体の60%を占めるサービス業に頼り切っている状態で、残りの30%が鉱工業、10%が農林水産業です。

このような産業構造のなか、フィリピンでは多くの若者たちが自国の更なる発展を目指して、新しい知識や技術の習得を望んでいます。

フィリピン人の在留資格

フィリピン人は、技能実習および特定技能による在留資格を得ることができます。

このため、技術を学びたいフィリピン人を技能実習で国際貢献として受け入れたり、人材不足の解消のためにを特定技能によって雇用することが可能です。

技能実習から特定技能へ切り替えをおこなうことで、長期間にわたって同じ職場で受け入れることが可能ですので、長期的な視点でのフィリピン人の雇用が期待できます。

フィリピン人の特徴

フィリピン人の特徴としては、とにかく社交的で親切な人が多いです。

外国人材を雇用される企業の方がまず最初に気にされるのが、職場の雰囲気を悪くしたり、揉め事などのトラブルが発生する可能性についてですが、フィリピンでは人とのコミュニケーションがとても大切だと考えられていて人付き合いの上手な人が多いため、人間関係に対する問題については特に気にされる必要はないでしょう。

食文化に関しても、フィリピンの料理は味が濃くて脂っこいメニューが多く、人々はラーメンや揚げ物といった日本食が大好きなので、特に問題はなさそうです。国によっては祖国と味付けが大きく異なることによって、ホームシックになってしまうことがあります。

また、フィリピンではフィリピン語に加えて英語も公用語として用いられているので、フィリピン人は英語を堪能に話すことができます。英語を話せない他の東南アジア諸国の人々と比較するとコミュニケーションは取りやすいです。

フィリピンの日本語教育

特定技能制度や技能実習制度が設置された影響もあり、フィリピンにおける日本語教育への関心は高まりつつあります。

増加する日本語能力試験の受験者のなかでも特にN4の受験者が急増しています。N4は特定技能制度や技能実習制度の介護でクリアしなければならないレベルです。

フィリピンでは、日本での就職を希望して日本語学習に取り組んでいる若くて優秀な多くの人材が数多くいます。

フィリピン国内の日本企業

経済の成長が著しく「アジアの優等生」とも称されているフィリピンへの、日本企業の進出は高まりを見せています。

若くて優秀な人材を比較的低コストで雇用することができるなどの理由から、フィリピンに進出している日本企業は1500を超えており、その数は今後も増加していくでしょう。

今後、フィリピンへの進出を検討中の企業のなかには、まずは特定技能制度や技能実習制度を利用してフィリピン人を国内で雇用し、将来的に現地に拠点を設置する際に中心的な役割を担う人材を育成するというケースもあります。

フィリピン人材の雇用のメリット

フィリピン人材を雇用する際の大きなメリットは、やはり社交性と英語能力の高い人材を確保できることです。

日本企業のグローバル化が世界の先進国から遅れをとっている大きな要因のひとつとして、英語でのコミュニケーションにおけるハードルの高さが挙げられます。

今後、グローバル化の加速が予測される中で、公用語として英語を話すことのできるフィリピン人を雇用することで、海外の企業との架け橋としての役割を担ってくれるかもしれません。

また、外食業や宿泊業などであれば、海外からの旅行客へ接客する場合でもスムーズなコミュニケーションが可能になります。

社交的で初対面の人とでも分け隔てなく話す性格なので、他のスタッフと上手に付き合い職場の雰囲気もより明るくなるかもしれません。

フィリピン人材の雇用のデメリット

フィリピン人の特徴として、多くの人に当てはまるのが時間にルーズだということです。また、フィリピンでは賃金が安いということもあり、貯金をするという習慣がないので、計画を立てることが苦手な人も多いようです。

時間にルーズや計画性が低いというのはフィリピン人材を雇用する上でのデメリットと言えます。しかし、外国人材を雇用するにあたって、異なる文化や習慣から生じる価値観や考え方の違いはフィリピン人材に限ったことではないので大きなデメリットとは言い難いです。

また、複数の人が同じ空間で働くことによる、問題や不満が生じるというのは日本人同士であっても起こり得るので、面接や研修の際に予測できる価値観のズレをすり合わせておくと良いでしょう。

フィリピン人に向いている企業や職種

これまでに解説した通り、フィリピン人は社交的かつ親切な人材であることから、さまざまな業種や業態の企業で日本人のスタッフと協力し合いながら活躍しています。

このためフィリピン人材の採用において基本的には業種や業態を絞る必要はありませんが、接客業や介護では特に特徴を活かして活躍してくれるかもしれません。顧客からも好かれるでしょう。